サッカー日本代表ロシアW杯日本対セネガル徹底分析・選手採点

今回は6月25日に行われたサッカー日本代表ロシアW杯の第2戦、セネガル戦について分析・考察していこうと思う
先発メンバーと結果
共に初戦を勝利で飾り暫定1位同士で迎えた第2戦
勝てばコロンビア対ポーランド戦の結果次第でグループリーグ突破が決まるだけに勝利が欲しい対戦だったが結果は2-2のドロー、勝ち点1を分け合う形となった
そんな両チームのスタメンはこちら
日本代表は前回のコロンビア戦と全く同じメンバー
前節相手が10人になったとはいえある程度ゲームを支配できたイメージのまま挑もうという意図があったのだろう
対してセネガルはポーランド戦の4-4-2から4-3-3にシステムを変更してきた
これには日本の中盤のトライアングルである香川、長谷部、柴崎らをセネガルの中盤を逆三角形の形にすることで守備の際はめ込みやすくし日本のビルドアップを阻害しようという狙いがあったように思えた
それでは詳しく掘り下げていこう
前半戦
試合開始後10分、日本はやや押し込まれる展開が続く中で川島のパンチングによるミスから先制を許す
あのシーンに関してはキャッチを試みてのファンブルを恐れたのかもしれないが結果的には判断の悪いプレーだったと言わざるを得ないだろう
その後日本はセネガルの身体能力の高さに苦しみながらも乾のゴールで同点に追いつき1-1でハーフタイムを迎える
なぜ身体的な能力で劣る日本がリードされた劣勢の中で追いつくことができたのか
その大きな要因の1つにセネガルのハイプレスをうまくかいくぐれたというポイントがある
ハイプレスをかいくぐるには精度の高いロングボールでのサイドチェンジなどが有効だがW杯という相手も超一流の舞台でそんなボールを蹴ることができるのは今回のスタメンでは柴崎ぐらいしかいないし彼でも激しいプレスの中だとそのようなプレーを披露するのは難しい
そんな中で日本はポジショニングの良さでハイプレスをかいくぐっていた
下記の画像を見てほしい
セネガルは日本に対し3トップで最終ラインにプレスをかけて中盤では先述したようにトライアングルをはめ込み人についていく守備システムを採用していた
それに対して日本は柴崎、長谷部両名のボランチが上手く入れ替わりながらセンターバックの間に顔を出して相手のマークを分散させながらゲームを組み立てることでセネガルの中盤にはめ込まれることなく、後方で数的優位を作り出しハイプレスをかいくぐっていた
さらには大迫がするすると最前線からバイタルエリアまで下りてきてパスコースを生みお得意のポストプレーを行うことで攻撃の起点となり日本のリズムを生み出していたのだ
得点のシーンも香川が下りてきて後方で数的優位を作りフリーの柴崎が素晴らしいロングボールを長友に送ったことにより生まれたゴールだった
この戦術は常に落ち着いており冷静さを欠かさない柴崎、長谷部のポジショニングの良さがあるからこそ行えた戦術だったと思う
後半戦
同点に追いつかれたことを受けてか後半セネガルは4-4-2に布陣を変えた
これは日本の最終ラインへのプレスを2トップベースにすることで長谷部、柴崎へのプレッシャーもかけやすくなるし中盤のバランスも良くなるという理にかなった戦術変更に見えたが単純にセネガルの運動量が低下しイマイチはまり切らなかった
しかしそういった中でも日本はズルズルとディフェンスラインを押し込まれた嫌な流れから左サイドを崩されセンタリングのボールを決められてしまう
このゴールは単純に1対1で止めきれないシーンが続き深い位置からのクロスをダイレクトシュートで決められるという相手の実力を認めざるを得ないゴールだったと思う
再びリードを許した状態で日本は香川に代えて本田、原口に代えて岡崎を投入しセネガルと同様に4-4-2の布陣に変更した
恐らくセネガルが引いてくることを予想しゲームメイクに長けた本田と守備で貢献することができ体を張ることのできる岡崎という選択になったと思うがこの采配はズバリだった
特に右サイドの攻撃が大きく変わり本田が中に入ってボールに触りその裏のスペースを酒井宏樹が狙うという補完性が生まれた
この交代により大きく攻撃が活気づきそれに加えてセネガルの運動量がさらにもう1段階落ち、足が止まっていたところで昌子が相手GKのロングボールを高い位置で確保し相手の守備陣形が整っていいないうちに本田、大迫、岡崎、乾で攻撃を完結させ2点目を奪い取った
特に点を奪った本田は前節のコロンビア戦のようなシンプルなミスも少なく、守備の際も献身的にプレーしかなりコンディションを上げてきているように思えた
その後両チームともにチャンスを作るものの決めきれずドローのまま決着した
選手採点・寸評
この試合における僕個人の選手採点と寸評を載せていく
※10点が最高、6が平均 ★がMOM
GK
川島永嗣 5.5
ファインセーブを見せたもののこの試合でも防げた得点を与えた
DF
酒井宏樹 6.5
攻守にわたり高いパフォーマンス 空中戦でも強さを見せた
吉田麻也 6
守備の要として安定感のあるプレー
昌子源 6
1対1で振り切られる場面が散見されたが2点目の起点となった動きは見事
長友佑都 6.5
サイドで躍動感を見せた 1点目の抜け出しも素晴らしいプレーだった
MF
柴崎岳 7.5 ★
この試合においても攻撃で欠かせない存在 守備で体を張れることも証明した
長谷部誠 6.5
流石のバランス感覚とポジショニングでチームを支えた
原口元気 6
この試合でもハードワークを見せたが攻撃面で結果が欲しいところ
→岡崎慎司 6.5
持ち前の守備の強度でチームを助けた 2点目のシーンでは2度つぶれ役となり数字には残らないアシストを見せる
香川真司 7
数字こそ残らなかったが攻撃面でテンポを生み出していた
→本田圭佑 6.5
値千金のゴールはもちろん全体的なパフォーマンスを向上させた
乾貴士 7
美しい同点ゴールを決めたものの2失点目の場面でマークを外した点は痛かった
→宇佐美貴史 5.5
短い出場時間で違いは見せれず 守備面でもやや不安が残った
大迫勇也 7
ポストプレーで幾度となく起点となったが決定機を逃した点が悔やまれる
まとめ
セネガルに引き分けたことで次戦引き分け以上でグループリーグ突破が決まる日本
2大会ぶりの歓喜を祈る
筆者のツイッターはこちら→づんづんのツイッターアカウント
[写真引用元]=Getty Images
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